純正ステアリング(ハンドル) 交換手順

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純正ステアリングを交換する方法

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劣化し擦り切れて穴の空いたエルグランドe51純正コラムハンドル

 本革ハンドルが擦れたり純正ステアリングが劣化した時は、新品純正ハンドルや車種に対応した社外ステアリングに交換する事が出来ます。
 ステアリングカバーに比べて車内に馴染みやすく高級感があり、運転席の雰囲気を変える人気のお手軽カスタムの一つです。

 このページではステアリングを換装する上で気を付ける事やコツ、取り付ける方法を手順を追ってご紹介します。

 ステアリングカバーより難易度は高いですが、自分で出来ない事もありません。
 ただし、昨今の自動車はハンドルにほぼエアバッグが装備されていますから、エアバッグ誤作動による事故に充分注意しましょう。

車種年式に対応したハンドルを用意する

 まず大前提として、ご自分の車種・年式・型式に対応した取り付け可能なステアリングを用意しましょう。ここで間違うとせっかく正しくバラしても何の意味もありません。
 純正品なり社外品なり注文購入する際は、必ず車検証を確認しながら慎重に選びましょう。

 対応確認はごく当たり前な事ですが、ここで失敗する方が思ったより多いのも事実です。。
 どうしても不安な場合は、通販ショップや純正販売店に電話かメールで確認してみるといいでしょう。

 ちなみに今回紹介する交換作業の社外ステアリングもそうですが、純正エアバッグをそのまま使える商品を選ぶのがおすすめです。

 エアバッグキャンセラーを繋げれば全く違うハンドル形状も装着できますが、エアバッグがない事で安全性の低下はもちろん、あまりハンドル径が違い過ぎると車検が通らない事もあります。
 そもそもエアバッグキャンセラーを付けなければ警告灯が常時付いてしまうので、車検に通りません。

 エアバッグが無くなった場合、自動車保険の申告も必要です。

 エアバッグ装着車として保険料が算出されてるはずですから、もし事故が起こってしまった場合に保険料が支払われない問題が起こります。

 エアバッグ対応の社外品であれば、グリップ部の交換だけでカバー類はそのまま使い、交換組み付けも簡単です。

 その他形状が希望の場合は、近くのカーショップや修理工場に相談するのがよいでしょう。

ハンドル(タイヤ)を真っすぐにしてバッテリー端子を外す

 それではステアリング交換手順を説明していきます。

 今回はエルグランドE51型のステアリング交換を写真例に上げます。

 ステアリング交換では、センター出しが重要なポイントのひとつです。分かりやすく言うと、ハンドルは360度どの向きにでも付ける事が出来てしまいますから、タイヤが真っすぐの状態で正しい向きに合わせないと、ハンドルが左右どちらかに傾いてしまいます。

 そのためステアリングの上下左右正しい位置を分かり易くするために、タイヤが直進方向の状態でエンジンを停止してから始めます。

 次に、エンジン停止後10分ほど置いてから、エアバッグやホーン誤作動を回避するためにバッテリーのマイナス端子を外し、さらに10分ほど待ちましょう。
 この「時間を置く」行程は比較的新しい車にとって凄く大切なので必ず行います。

ステアリング交換でバッテリーを外す

 この初めの10分は、特に純正・社外問わずカーナビのメモリとコンピュータ保護の意味が大きいです。急に電源を落としてしまい不具合が生じる問題を回避します。

 マイナス端子を外してから次の10分は、エアバッグやプリテンショナーシートベルトなど、バッテリーの通電が無くなっても一定時間作動してしまう装備の誤作動を防ぐため、残留電圧の放電を待ってから作業します。

 ステアリング分解中にエアバッグが誤展開してしまうと重大な事故に繋がる恐れがありますから、確実に守りましょう。

 近年の自動車でバッテリー端子を外す作業は、思わぬトラブルを呼ぶ場合があります。中でも最も多いのがカーナビの盗難防止機能による問題です。

 社外カーナビや現行の純正カーナビには、盗難被害を抑制するためにパスワードを設定するものが増えています。この機能はカーナビが外されたり通電が切れると、次回立ち上がる時にパスワードが必要になり、パスワードが分からないと作動しないという機能で、盗まれて転売される被害を減らす目的があります。

 しかしながらこのパスワード、けっこう多くのオーナーさんが安易に設定して忘れてしまう事が多いです。
 それで、忘れた頃にバッテリー交換など自分で行って、「ナビが動かない」というトラブルになってしまいます。

 プロの整備業者はバッテリー交換なら基本、セキュリティが発動しないように“バックアップ電源”を繋いで作業するので問題ないのですが、一般素人の方はそんな手間を知らないという方も多いんじゃないでしょうか。
 しかもバックアップ電源を繋ぎながらの作業は、その他コンピュータや電装系をショートさせてしまわないように細心の注意が必要ですから、別の故障や不具合を誘発してしまう危険もあります。

 そこで、運転手さんが一番大切なのは「暗証番号を忘れない」という事。これに尽きます。

 また、バッテリーを外すと様々な装備が“初期化”されるので、再度設定が必要になります。

<例>
・車内時計やAM/FMラジオ、テレビチャンネル設定
・エンジンスターター(装着してる場合)
・エンジン制御コンピューターの学習機能がリセット

 ちなみに今回のステアリング交換のようなエアバッグ付近の作業の場合は、完全にバッテリーをオフにしなければ危険です。

ハイブリッド車はヒューズを外す

 ハイブリッド車は補助バッテリーの他に、駆動用のメインバッテリーが搭載されてるので、ボンネットを開けてエアバッグとホーンのヒューズを抜きましょう。
 それから10分待って作業を始めます。

 その際、ボンネット内のオレンジ色の高電圧ケーブルには絶対触れないようにしてください。

 駆動モーターを動かすための高い電圧が流れおり、感電の危険があります。

 補助バッテリーを外せば電装系の電流は流れませんが、ヒューズを外したのみの場合は、その他電装系には電気が流れています。

 昨今の車はハンドルにボタン操作できるスイッチが付いてますから、それらをショートさせないように注意しましょう。

ステアリングを分解

 ステアリングを分解する際は、万が一エアバッグ誤作動による怪我を防ぎ安全に行うために、必ずエアバッグの前に顔や体を出さないように作業しましょう。

 ハンドル下部にカバーがある場合はカバーを外し、エアバッグ背面の中心に取り付けられているカプラーを外せるようであれば外します。エアバッグ裏にあるカプラーは脱落防止ロックが付いていますので、まずロックを引上げてからカプラーを抜きます。カプラーが破損しないように慎重に取り外します。下部カバーがない場合は次項へ。

ハンドル横の凸付きトルクスねじ

 ハンドル両サイドにあるカバーを外し、中にある“いじり止めトルクスねじ”を専用工具で外します。エルグランドE51はT-30でしたが、一般的な六角ボルトの場合もあります。
 トルクスねじ用ソケット等もホームセンターで安く売られていますが、サイズが複数あるので、事前に確認しておきましょう。

いじり止めトルクスねじ回し専用工具の形

(いじり止めトルクスねじの形)

トルクスねじ対応工具

(普通のトルクスねじは穴がない形)

 「トルクスねじ」や「いじり止めトルクスねじ」は保安上一般の方が弄れないように設定されていますから硬く締められていますが、ネジ山をナメてしまわないように注意します。

エアバッグ裏側ロック付きコネクター

 エアバッグ・ホーン部を手前に外し、各配線カプラーを外します。
 外したエアバッグ本体は表面を上にして後部席など邪魔にならないところに置きます。

 センターナットが見えたらソケットレンチなどで緩めます。外す前にボルト頭にマジックペンなどでセンターの印を付けておくと後で合わせやすくなります。
(エルグランドE51は19mmナットでした)

ステアリング内部のセンターナット

 センターナットは奥まった場所にあるので、ロングソケットやエクステンションバー等がないと届かないかもしれません。適した工具がない場合は、ホームセンターで売っている安いクロスレンチでも可能です。
 トルクを定めて締めてあるので硬くて回しづらい場合は、緩める方向と逆にハンドルロックさせると緩めやすくなります。

 センターナットを緩めたらナットを完全に外してしまう前に、まずステアリングを左右に揺すりながら引き抜きます。比較的新しい車なら簡単に取れるのですが、年数が経つと固着してますから、力を入れて引っ張ってステアリングが外れた拍子に胸や顔に怪我をしないように、ナットをネジ山に少し噛ませたまま(付けたまま)ステアリングを外します。

 ステアリングが外れたら、ハンドル骨格にネジ止めされている背面カバーやステー、クッションパッド等を新しいステアリングの同じ場所に同じように付け直します。

 バラす際、その都度スマートフォンなどで写真を撮っておくと、組み直す時にスムーズです。

古い純正ステアリングと新しい社外品ウッドコンビハンドル

(左が新しい社外品、右が古い純正ステアリング。プレジデント・シーマF50やセフィーロA33等この時代の同型日産純正ステアリングは革が柔らかいせいか擦れたものが多く、度々交換依頼がありますね。)

 新しいステアリングをセンターを合わせながらセンターボルトに差し込みます。ボルトとステアリング双方が噛み合う刻み面が傷まないように、丁寧に押し込みます。噛み合わせが合っていればセンターナットを締めます。
 センターナットは締め過ぎると割れたり緩過ぎると走行中に外れてしまう危険があります。トルクレンチがある場合は、ステアリング説明書があればその通りに、分からなければディーラーに聞いても教えてくれると思います。大抵30〜40N・m(約3〜4kgf・m)程度ですから、一般男性が体重を掛けて締めたら締め過ぎです。

 エアバッグ部にホーンやリモコンボタン用配線を繋ぎ、下部カバーがある場合はエアバッグカプラーは一番最後に接続し、下部カバーがない場合は一緒に繋いでします。
繋ぐ際もエアバッグの正面に来ないように作業します。

本革ウッドコンビステアリング装着

 はめ込んで左右のトルクスねじを締めてカバーをすれば完了です。下部カバーを付ける前に再度エアバッグ配線がしっかり接続されているか確認します。

参考リンク
 今回使用しているのはLUNA INTERNATIONAL(ルナインターナショナル)のウッド・レザーコンビハンドル。高級感と質感がかなり良いです。

 最後に、バッテリーのマイナス端子を接続、ヒューズを付ける、これらを忘れないように行い完了です。

ステアリング交換作業の工賃は?

 ここまで自分でステアリング交換の方法を説明しましたが、参考までにショップにお願いした時の工賃は5000円〜1万円といったところです。

 もし自分でやる自信がない方は、業者にお願いするのもいいでしょう。

 

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