アジアンタイヤの危険性と悪い評判について

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アジアンタイヤの危険性を訴える悪い評判に思うこと

アジアンタイヤの危険性を訴える悪い評判に思うこと

(これもアジアンタイヤATR SPORT)

 アジアンタイヤについてインターネットの情報を眺めると、最近は「アジアンタイヤで全然良いよね」って声が本当に増えたなと思います。
 実際に使ってる方もやはり格段に増えてますからね。「国産はたぶんもう買わない」なんて方も増えるくらい、圧倒的に安いですし。

 ただ、それと同時に目に付くのが「アジアンタイヤは危険!」という悪い評判です。

 実は私、この“アジアンタイヤ”で全てを括ってしまうのが、そもそもどうなんだろうとは以前からずっと思っています。
 これは賞賛と批判、どちら側の意見でも。

 国も技術力も違うメーカーが、同じ“アジアンタイヤ”として語られてしまうんですから。

 それを言えば国産タイヤ(日本製)だって、アジアンタイヤなんですけども。

 あ、これはちょっと語弊がありますか。
 日本タイヤメーカーも中国など海外で作ってる商品がありますから、“国産”と括るのも本当は微妙ですね。

 とにかく今回は、アジアンタイヤの危険性を訴える情報、悪い評判について、もう20年以上も様々なアジアンタイヤを使ってきた私が思うことを書いてみます。

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アジアンタイヤは危険という意見は問題外

 まず、「アジアンタイヤは危険!」と言い切ってしまう意見は、問題外と思います。

 2016年にトヨタ車プロボックスの新車装着タイヤに、韓国メーカーのHANKOOK(ハンコック)が採用された事は当時話題になりましたが、他にも日産や三菱、ダイハツといった自動車メーカーにもハンコックタイヤは採用されていますね。

 ハンコックは思いっきりアジアンタイヤでしょう。

 国産車の新車用タイヤとして安全性や耐久性や技術力が評価され採用されている訳ですが、頭ごなしに「アジアンタイヤは危険」と訴える情報元はもう、それら国産車まで“危険”と言ってるようなものでしょう。

 ちなみにハンコックは、さらにフォードやGM、フォルクスワーゲン、高級車メーカーのベンツやアウディにも採用されるほど、世界的にも高い評価があります。

 韓国タイヤメーカーには他にクムホやネクセンがありますが、クムホもベンツGクラスやBMW5シリーズの新車装着タイヤに採用されていますし、ネクセンもポルシェのカイエンやマカンの新車装着タイヤに選ばれています。

 そのハンコックもクムホもネクセンも、やはりアジアンタイヤです。

 そうなんです、アジアンタイヤといってもそのトップメーカーは、日本タイヤメーカーや世界トップメーカーと対等に渡り合い、自動車メーカー採用コンペで国産より評価されるほど技術力を持っているんですね。

 でも「アジアンタイヤは危険」という意見には、こういった部分に触れることなく“アジアンタイヤは全然駄目”の一言で片付けてしまうものもあります。
 そんな情報に信憑性があるわけありません。

 まともな評論家なら、「このメーカーはこうだけど、このメーカーは・・」なんて、アジアンタイヤでもタイヤメーカー毎に評価する。そこからですよね。

オススメできないアジアンタイヤもある

 私も「アジアンタイヤならどれでも大丈夫」なんて言いませんし、おすすめ出来ないタイヤがあるのも事実です。

 日本に流通するアジアンタイヤでも、それなりの流通量があるメーカーだけで10社以上ありますし、40カ国以上あるアジア圏にはその何倍ものタイヤメーカーがありますから、その全てが大丈夫なんて安易に言えません。

 だから私も実際に履いて試乗してみて、「良いものは良い」、「悪いものは悪い」と発信するようにしています。

タイヤは命を守る重要なパーツだから」とおっしゃる方の意見も重々承知しています。
 “走る”、“止まる”といった車の挙動を直接路面に伝えるのはタイヤであって、まさにそうだと思いますから。

 悪い評判の中には、「時速110キロが限界速度みたい」とか「雨でスリップして止まらない」とか、どのメーカーの事を言ってるんだろうと考えたりするんですが、大抵そういった酷評はブランド名が書かれてなかったり、どのタイヤメーカーと比較してそうなのか、分からなかったりします。

 こんな情報は信用する価値がないと思います。

 正直な話、国産サマータイヤ(夏用)において対アジアンタイヤ比較実験がほぼ見当たらないのは、それなりのアジアンブランドを選べば国産ブランドとも言うほど差が出ないからだと思います。
 私の実体験でも、どっちがどっちか分からないくらいのタイヤ、あります。

 それで値段はアジアンタイヤが断然安いとしたら、日本タイヤを選ぶ人が居なくなってしまいますね。

 国産に勝つアジアンタイヤだってある。国産にもハイスペックモデルから手頃なスタンダードモデルまでありますから。

「それ、ズルイでしょ!」って思うかもですが、逆の立場でこういう事がよくあるんです。廉価版スタンダードモデルのアジアンタイヤを持ってきて、“国産の圧勝”みたいな。
 アジアンタイヤだってモデルスペックの違いは大きいです。

 ただしスタッドレスタイヤは、日本タイヤとの差が分かりやすく出るものが多いですから、比較実験動画なんかも結構ありますけども。
 国産スタッドレス、やっぱりよく出来てる。

 とにかく、私はアジアンタイヤを贔屓(ひいき)するわけじゃないですが、情報が公平じゃないなって思うことは多々あります。

心配はアジアンタイヤの空気圧調整

 アジアンタイヤで一番の心配事が、空気圧調整なんです。

 “空気が漏れやすい”とかそういう事じゃないですよ!
 このサイトではよく書いてるんですが、今だにアジアンタイヤの空気圧を正しく設定してない方が多い。

これを読んで「何それ?」って思った方、ぜひちゃんと設定してください!以下のページに調べ方を紹介しています。


ETRTO規格輸入タイヤの正しい空気圧の調べ方!

空気圧が足りないと事故を誘発する

⇒「知らないと危険!ETRTO規格輸入タイヤの適正空気圧」記事こちら


 このETRTO規格(エトルト)ってヨーロッパ主導のタイヤ規格なんですが、現在は世界の統一規格みたいになってます。
 そしてアジアンタイヤ、さらに激安輸入タイヤのほとんどがこのETRTO規格で作られています。

 で、日本のみのタイヤ規格がJATMA(ジャトマ)で、国産タイヤや日本車の空気圧表示はJATMAに沿って書いてあります。

 つまり、日本車にアジアンタイヤを履く場合は、ほぼ指定空気圧より10〜70kPa程度上げないといけません。

「それ、XL(エクストラロード)だけでしょ?」と思った方。
 違います。すべてです。

 アジアンタイヤにはETRTO XL規格とETRTO STD(スタンダード)規格の2種類あり、XL規格以外はETRTO STD規格です。JATMA規格とは違うんです。

 アジアンタイヤ空気圧に関して、以下のページも参考になると思います。
 正しい空気圧の調べ方も紹介しています。


【タイヤ規格の見分け方は?】

タイヤ空気圧チェックで多い間違いと適正数値

⇒「タイヤの空気圧チェックで多い間違いとタイヤ規格」記事こちら



 とにかく、アジアンタイヤは日本車の指定空気圧より少し上げなきゃいけないこと、覚えておいてください。
 正しい空気圧にすればグリップ性能も燃費性もハンドリング性能も十分に発揮し、そして寿命まで長持ちですから。

 いや、それが本来の性能ですね。

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アジアンタイヤの危険性と悪い評判まとめ

 このところまたアジアンタイヤを頭ごなしに批判する記事をいくつか見かけたので、こんなコラム記事を書きました。

 別に私は日本タイヤが嫌いとかではなく、世界に誇る高い性能を保持してると常々思っています。

 ただ、あまりにも不公平な情報を垂れ流すのはどうなの?と。

 確かに私が知らない新興中華製タイヤなんかもあったりして、そういうアジアンタイヤまで“ばっちり大丈夫!”といってる訳じゃありません。知らないんですから。

 それでも既に高い品質と技術力のあるアジアンタイヤも全部含めて“アジアンタイヤは危険”とするのはどうなのという。

 天下のブリヂストン製「NEXTRY(ネクストリー)」は基本性能をちゃんと押さえた品質のスタンダードタイヤですけど、正直、これより安くて高性能なアジアンタイヤあるんです。

 それでも「やっぱり日本メーカーが安心」と言う方にまでオススメしません。日本メーカーが信頼できるのは、皆さん周知のことですから。

そうじゃなくて「アジアンタイヤってどうなの?」「安くて良いタイヤあるの?」なんて方には、「ありますよ」と伝えています。
 実際、日常使いに充分以上のタイヤがありますもん。

 JATMA(日本自動車タイヤ協会)のラベリング制度(転がり抵抗性能とウェットグリップ性能を等級で表示して“低燃費タイヤ”を表す)には、日本タイヤメーカー(やミシュラン、グッドイヤー)はもちろん、アジアンタイヤも参画してることご存知でしたか?

 先のハンコックやクムホだけでなく、ナンカンタイヤ(台湾メーカー)やネクセンタイヤ(韓国メーカー)、欧州ピレリなんかも参画してます。

 このラベリング表示の虚偽は法令等で罰せられますから、性能に自信がないと参加できません。

 そんな高性能なアジアンタイヤから「・・・汗」という輸入タイヤまで、実際に乗り比べてランキングもしていますから、ぜひご覧ください。


【アジアンタイヤ乗り比べて比較!】

人気輸入タイヤ性能比較ランキング

⇒「人気輸入タイヤ性能比較ランキング!夏タイヤ編」記事こちら


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