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ホイールバランス取らないと危険!?ハンドルがブルブル揺れる原因
タイヤを購入するなど新しくホイールに組み直すときは、ホイールバランスの調整も一緒に行います。
ご自分でタイヤを購入した経験がある方なら作業伝票に明記するので、ホイールバランスの事はご存知だと思います。
ですが時々「ホイールバランスやらなくてもいいでしょ?」という方がいます。稀にですけども。
正直ホイールバランスを取らなくても、限られた運転環境次第では問題も起こらずに過ごせるかもしれません。
ですがホイールバランスを取らない事によるデメリットや危険な事を知れば、整備しないという選択肢は選ばないでしょう。
今回はそのホイールバランスについて、調整の意味や鉄ホイールとアルミホイールの違い、調整しないと起こりうる危険など、ご紹介します。
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ホイールバランス調整とは?
まず根本的なこととして、ホイールバランス調整とはいったい何でしょう?
ホイールバランス調整とは、タイヤを組み付けたホイールの状態で、重心をホイールの中心に合わせる作業を言います。
どんなタイヤでもホイールでも完全な真円でバランスが取れているわけでは無いですから、タイヤとホイールを組んだ状態で重心を確認するんですね。
そして重心が中心からズレてる場合、重し(ウエイト)を付けて調整します。
簡単に説明すると、重心のズレと反対側にウエイトを付けて、中心を合わせます。
バランスウエイト(重し)はクリップタイプと貼付けタイプ
バランスウエイトは、クリップタイプと貼付けタイプの2種類あります。
(クリップタイプのバランスウエイト)
アルミホイールは基本的に貼付けタイプのウエイトを使います。
クリップタイプは、鉄ホイールや一部の純正アルミホイールで使われたります。
ちなみにウエイトは、5g、10g、20gといった単位の鉄製ウエイトを付ける程度なので、タイヤやホイールは元々かなり真円度が高いです。
ですがこの微妙なバランスのズレを調整するかしないかで、大きな影響が出てくるんですね。
重心が中心のコマほど長時間回る
例えば、重心がぴったり中心のコマほど、長時間ずっと回り続けます。
重心のブレによる負荷が、無いからですね。
ですが少しでも重心がズレていると、回り方もガタガタして、すぐに止まってしまいます。
これと同じように、タイヤのホイールバランスを取ることで、スーッとよく回るように調整します。
ホイールバランス料金は?
一般的なホイールバランス調整の料金は、一般車ではタイヤ購入時1本あたり500〜1000円程度、バランス調整のみ整備だと1本あたり1000〜1500円といったところ。
作業が大変な分、大型タイヤほど割高になる傾向があります。
参考までに、トラック等の外径が大きいタイヤは、1本数千円から掛ります。
ホイールバランスを取らない危険やデメリットは?
それではホイールバランスを取らない事による危険や、デメリットは何でしょう?
ハンドルがガタガタ振動する
一番多い症状が、ハンドルの振動です。
車が発進して40km/h辺りから80km/h辺りまで間で、ハンドルがガタガタと振動するようになります。
バランスのズレ方でブルブルする速度は変わるんですが、重心が大きく狂うほど、振動は大きくなります。
こうなると、車がまっすぐ走らないなど、ハンドル操作が危険になります。
ちなみにそれ以上に速度を上げると、振動は小さくなっていきます。
だからといって、その状態なら良いというわけでは全く無いんですけども。
サスペンションの劣化が早くなる
ハンドルまで振動が伝わるほど震えるのですから、そのまま走り続ける事でサスペンションの劣化を早めます。
スプリングのヘタリや、油圧の抜けが早くなってしまうんですね。
その他にもタイヤからハンドルまで振動の負荷が掛かり続けるので、各所に不具合が出やすくなります。
燃費が落ちる
重心のズレたコマがすぐに止まってしまうように、バランスの狂っているタイヤは回す力も多く必要ですし、負荷が掛かって止まりやすいので、燃費が悪化します。
鉄ホイールはバランス取らなくていいの?
「鉄ホイール(鉄チン)はバランス取らなくて良いんでしょ?」って、特に年配の方によく聞かれます。
答えはもちろん、鉄ホイールでもホイールバランスは取るべきです。
ただなぜこういう事を聞かれるかというと、以前は“鉄ホイールならバランスを取らなくても良い”なんて風潮が実際あったからなんですね。
そう言われるようになった理由はいくつか考えられるんですけども、主に雪国でそういう傾向があるようには思います。
・鉄ホイールはデザインの種類も限られていて量産で安いんですが、その分、国産の鉄ホイールはかなりバランスが取れていて、豊富にあるアルミと違って真円度が高い事。
・冬は塩カルでホイールが錆びるために、一昔前はスタッドレスタイヤに安い鉄ホイールが定番だった事。
(アルミは高価でした)
・最近のスタッドレスは高速走行も安定した商品が増えましたが、以前は高速だとフラフラして操作性が悪かったため、あまり高速走行しなかった事。
こんな原因から、その風潮が生まれたんじゃないかなと思います。
鉄ホイールもホイールバランスを取りましょう
何度も言いますが、鉄ホイールもしっかりホイールバランスを取りましょう。
バランスが取れてないタイヤの危険やデメリットは先の通りですし、鉄ホイールであっても同じように全く良い事がありませんから。
近年はブラック塗装した鉄ホイールの人気が少し再燃していて、「重しを付けるとカッコ悪い」なんていう声もあります。
鉄ホイールの場合、クリップタイプのウエイトになってしまうので、表から見ると確かに目立ちます。
ですが車の維持や安全性を考えると、バランスは取るべきですよね。
ホイールバランス調整は一度やればOK?
「ホイールバランスは、一度調整すれば後はやらなくて良いの?」という事もよく聞かれます。
昨今は、一度バランスを取ればタイヤを新しく組み替えるまでそのままでOKな状況は多いです。
ただし、これも状況によります。
タイヤを縁石に擦るとズレる
タイヤやホイールを縁石にぶつけたり擦ったりすると、バランスがズレる事はよくあります。
特にタイヤ側面は弱い部分なので、パンクやバーストの確率もグンと上がります。接触には十分に注意しましょう。
タイヤ組み付け後すぐに激しい運転
新しくタイヤ組み付け後にすぐ激しい運転を行うと、交換時に塗ったビードワックス(クリーム)でタイヤが動きやすく、バランスが崩れる事があります。
対策は簡単で、タイヤ組み付けて数日から1週間くらいは、優しい運転を心掛けるだけです。
貼付けウエイトが剥がれる
稀に、貼り付けたウエイトが剥がれて、バランスが崩れる事があります。
貼付けの際はクリーナーで油脂等の汚れを除去しますが、ホイール表面の劣化があまりに酷いと、うまく付かない場合もあります。
とはいえちゃんと施工すればそれほど多い事象ではないので、そこまで心配は要りません。
偏摩耗(片減り)が酷いとズレる
タイヤの外側だけ、もしくは内側だけの偏摩耗(片減り)が酷くなると、バランスがズレやすいです。
ただこれも、車高の下げ過ぎやキャンバー付け過ぎな改造車でなければ、そこまで心配は要りません。
以前に事故歴があって、車体に大きな歪みやサスペンションの不具合があると、ズレやすいことはあります。
ホイールバランス調整まとめ
今回はタイヤ整備の基本“ホイールバランス調整”について書いてみました。
タイヤとホイールを組み替えた時は必ずホイールバランスを見てくださいね。バランス料金ケチって良いことなんて、本当に無いですから。
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