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エンジンオイルの選び方!おすすめの規格・グレードは?
愛車に乗る方、車を所有している方であれば、基本整備として定期的にエンジンオイルを交換していることと思います。
ですがエンジンオイルはとても種類が豊富ですから、誰でも一度はオイル選びで迷った経験があるんじゃないでしょうか。
エンジンオイルは「SP」とか「SN」、「5W-30」、「GF-6A」等々、それぞれ規格やグレードで細かく分けられており、価格や車種、使用環境に合わせて選べるようになっていますが、逆にこの種類の多さが、選ぶ難しさに繋がっています。
そこでこのページでは、エンジンオイルの各規格・グレードについての解説と、おすすめのエンジンオイルの選び方をご紹介します。
エンジンオイル粘度のSAE分類
エンジンオイルはSAE(アメリカ自動車技術者協会)によってオイル粘度が分類されています。
「5W-30」や「0W-20」などの表記で、最も目立つように記されていると思います。
前半の「5W」や「0W」は低温時の流動性を示し、「W」はWinter(冬季)を表しています。
日本では主に「0W」「5W」「10W」「15W」「20W」「25W」の6段階あり、数字の小さい「0W」が低温環境に最も強く氷点下35度に対応し、「25W」は氷点下10度まで対応しています。
東北地域や北海道など寒冷地で使用する際は、数字の小さいオイルが良いです。
後ろの数字は高温時の粘度を表し、数字が大きいほど高温でも固めのオイルとなります。
「20」「30」「40」「50」「60」などがあり、のエンジンを高回転まで回すターボ車などは、固めのオイルが指定されています。
マルチグレードとシングルグレード
マルチグレードとは、「10W-30」のように低温時と高温時の粘度を併記したものを指します。
シングルグレードは、「10W」のみや「30」のみなど片方のみの表記を指します。
シングルグレードはマルチグレードに比べて対応範囲が狭く、季節に合わせて交換が必要になります。
現在はマルチグレードが一般的です。
粘度は各車種ごと指定されている
ちなみにこのオイル粘度は、各車種ごと自動車メーカーから指定されています。
基本的にそれぞれ車両取扱説明書に記載された推奨オイルを選択すれば、問題ありません。
API規格のグレード
API規格は、API(米国石油協会)とASTM(アメリカ材料試験協会)、SAE(アメリカ自動車技術者協会)の3団体が定める規格です。
ガソリンエンジン車用オイルは「S」から始まる2文字のアルファベットで、「SA」から「SB」「SC」「SD」「SE」「SF」「SG」「SH」「SJ」「SL」、2004年制定の「SM」規格、2010年制定の「SN」規格、そして2020年の最新高性能規格「SP」まであります。
(最新の高性能規格「SP」)
多くのグレードがありますが、現在の市場で並ぶ商品は主に「SL」以上の規格がほとんどです。
ディーゼル車用オイルは「C」から始まり、「CA」から「CB」「CC」「CD」「CF」、「CF-4」などがあります。
オイルによって「SN/CF」と両方記載される商品もありますが、この場合ガソリンエンジンとディーゼルエンジンどちらも使えるオイルです。
ILSAC規格のグレード
ILSAC規格は、日米両国の自動車メーカーが組織する自動車工業会(ILSAC)の規格で、API規格に省燃費性を加味して制定されています。
「GF-1」から始まり「GF-2」「GF-3」「GF-4」「GF-5」、そして最新の「GF-6」があります。
「GF-6A」は「0W-20、0W-30、5W-20、5W-30、10W-30」などの一般的なグレードに対応し、「GF-6B」は「0W-16」の省燃費型オイルに対応しています。
JASO規格のエンジンオイル
JASO規格は、日本自動車技術会(JSAE)が制定した規格であり、主に二輪車用エンジンオイルおよび国産クリーンディーゼル車のエンジンオイル規格として利用されています。
長期排ガス規制に対応した初期「DH-1」から、DPF(ディーゼル微粒子捕集フィルター)を装着した大型バス・トラック用「DH-2」、DH-2規格に省燃費性能を規定した「DH-2F」、乗用車クラスのクリーンディーゼル向けの「DL-1」等があります。
ディーゼル車専用高性能オイルとして表記されることが多いです。
ベースオイルの種類
エンジンオイルにはそれぞれベースとなるベースオイルがあり、API基準では5段階にグループ分けされています。
グループ1が「鉱物油」、グループ2が「部分合成油」、グループ3が化学合成油(VHVI)、グループ4が化学合成油(PAO)、グループ5が化学合成油(エステル)となっています。
ですが一般的には「鉱物油」、「部分合成油」、そしてグループ3〜5をまとめて「化学合成油」として、3種類に分けて紹介される場合がほとんどです。
鉱物油
鉱物油は、コストパフォーマンスに優れた安いエンジンオイル。
ただし酸化(劣化)しやすく揮発性がある等、より頻繁な交換が理想です。
部分合成油
部分合成油は、高性能な合成油と鉱物油を配合することで鉱物油のみの弱点を補い、基本性能を高めたエンジンオイル。
鉱物油に比べて低温に強く酸化しにくいことで、省燃費性能を高めて保ちも良くなっています。
全合成油(化学合成油)
全合成油(化学合成油)は、最高品質のエンジンオイルです。
劣化しにくく流動性も高い、オイルが減りにくい、始動性に優れている等、過酷な使用環境でも高い性能を発揮してくれます。
おすすめ!エンジンオイルの選び方
さて、ここまでエンジンオイルの各規格からベースオイルまで解説して来ましたが、いろいろな基準があり過ぎて逆に選べなくなったという方もいるかもしれません。
そこでここからは、おすすめのエンジンオイルの選び方について書いてみます。
まず前準備として、オイル粘度は車両説明書を確認しておきましょう。
また高級欧州車などは、それぞれ専用純正オイルや承認オイルがあるので、そちらを使いましょう。
ちなみにMobil1(モービルワン)を探せば、大概の承認オイルは見つかると思います。
最高グレードの全合成油は当然良い!
一般的な現行車の場合、最高規格の「SP」と「GF-6」そして全合成油(化学合成油)が最も優れたオススメのオイルとなります。
(一部、クラシックカーでは高粘度の鉱物油が理想の場合もあります)
「そんなの分かってるよ!」という声が聞こえてきそうですが、予算が許すのであれば、これが一番間違いありません。
では次に、予算に限りがある場合です。
頻繁なオイル交換なら鉱物油でも問題なし!
エンジンの高回転がほぼ無くノンターボエンジン、そして「6ヶ月もしくは3,000kmごとにエンジンオイルを交換してる」なんて方は、「SM」「SN」クラスの鉱物油でも全然行けちゃいます。
頻繁にオイル交換する事が、何よりエンジンに優しいんです。
ただしターボ搭載車の注意点として、鉱物油でも良いですが「SP」「GF-6A」規格が是非おすすめです。
「SP」オイルは、直噴ターボのノッキングに対応しタイミングチェーンの磨耗も抑制してくれます。
逆に「エンジンオイルをあまり交換してない」とか「長距離走行が多い」なんて方は、やはり性能が劣化しにくく蒸発しづらい化学合成油を選んだ方が、問題が起きづらいでしょう。
エンジンオイルの選び方まとめ
ということで、エンジンオイルの各規格やグレード、そして愛車のエンジンオイルの選び方についてご紹介してきました。
エンジンオイルは車の血液とも言え、車を動かす上で欠かせません。そしてどんな車でも、定期的な交換が必要です。
さらにエンジンオイルのメンテ次第で車の性能まで変わってきます。
車と長く上手に付き合うためにも、車の性能とご自分の使用環境に合ったエンジンオイル選びが大切です。
ちなみに予算を安く抑えるために、自分でエンジンオイル交換をする方法もあります。
よろしければ、以下をご覧ください。
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